評価経済学社会 岡田斗司夫 著 ダイヤモンド社
お金の時代から評価の時代へ。
100年前の未来、50年前の未来の予想図を紹介。
技術の進歩は社会常識を変える。
>高名な未来学者、アルビン・トフラーの予言
「今まで、人類の歴史を変えてきた大きな変化を3つの波にたとえる。第1の波は農業革命。
第2の波は産業革命。そして第3の波は今現在おこりつつある情報革命。それぞれ、農業、産業
の革命時には大きな価値観の変化がおきている。」
そのため、現在生きている我々はおおきな価値観の移動が求められる。
>ネットによる暗黒面
価格破壊による、小売店の閉鎖
人間の仕事機会の消滅
「教えてもらう・感謝する」などの人間関係の消滅
ネット犯罪
ネット中傷(いい加減な情報が半永久的に残る)
などが挙げられる。
>経済的な幸せより、「今の自分の気持ち」が大切。
「自分の可能性を知りたい。」
「やりがいのある仕事がしたい」
などの考えが主流になり、
いい大学、いい会社というシステムが崩壊する。
そのために、家族と離れる、分かれるというのも当たり前になってくる。
>宗教、科学は死んだ。
人々が無批判に宗教を信じる時代はもう来ない。
合理的な宗教、が良いですがそもそも、人生の全てを合理的、論理的に説明はできない。
また、科学は絶対ですべてのことをかなえることができると信じている人は今はいないでしょう。
>科学至上主義、経済至上主義という少し前の時代の価値観が
きのうしていないので、みんなの価値観の共有ができないためにぶれている。
しかし、今度は、「評価経済社会」が訪れる。
2章パラダイムシフトを考える。
>農業革命がおき産業革命などが起きると社会のシステムがかわり、人々の価値観が変わる。
農業革命の際は以前は保存する。ということが現実的には難しかったという背景もあり、
富をもつという概念が小さかった。
しかし、「もてるものと、もたざるもの」が生まれてた。
その後、封建制度に移り、身分制度が生まれて身分という「価値観」を
植えつけて支配しやすくしようとした。また、同時に「宗教」も生まれて
これもまた、「価値観」を植えつけることに成功する。
>古代科学帝国の限界
農地獲得の限界。土地が無い、管理できる人間がいない、
奴隷などを賄える食料不足、拡大できない。という流れになる。
また、寒さをしのぐために森林の伐採が大量に行われて「エネルギー不足」が
原因で古代帝国が滅んだ。
>「モノ不足、時間あまりの中世」
中世は宗教に縛られた不自由な時代というイメージがありますが、それだけではない。
意外なことに中世の人達は「勤勉=泥棒」という図式があった。
「働きすぎることは悪」という考えが主流。
今と違って、モノや娯楽が不足していたために、働きすぎても得るものがなかった。
そのために、尊敬されたのが、「清貧な思索家」。
余った時間で宗教に没頭していました。
>求められる生涯教育産業
産業、合理主義は学校で教えてもらえるが、、
今の価値観、また、その人の価値にあったものを教えてもらえない。
3章 評価経済社会とは何か?
現代は「情報あまり」「唯一無二の自分」「お勉強」が大切。
>高度情報化社会
「高度情報化社会とは情報の数が無限に増えるわけではない。1つの情報に
対する”解釈が無限に流通する”社会である。」
>ポスト軍事力としての「影響力」と「評価」
第1次世界大戦では、戦後に勝利国が多大な国土や賠償金を確保した。
ところが、
第2次世界大戦の勝利国は国土や賠償金も獲得しましたが、「正義の国アメリカ」という
巨大な「プラス評価」を手に入れました。
逆に敗戦国のドイツ、日本は「ファシズムの国」という「マイナスの評価」をされ、現代でも
かつての戦場になった国に工場1つたてるにも色々と障壁がでる。
イラク戦争のときは、戦う前から勝敗決していた。
「イメージ」が「勝敗の要因」
>メディアの本質
上記のことを効率よく、世間に伝達していく働きをしているのが、「メディア」。
そして、一般にメディアの本質は「意味の伝達」といわれているが、
これは、大きな間違い。確かにそれもあるが、本質で考えると
「意図の強制」だととらえるべきです。
危険なときに、叫ぶ その事象とは関係のない言葉。
言葉がない動物は「意図」だけが存在しており、
「俺の縄張りに来るな!!」「俺のパートナーになれ!!」などをする。
友人の愚痴なども結局は何かを共感して欲しいなどの表れ
話かけること、つまりコミュニケーションはすべて意図の強制、影響を目的としているといえます。
全てコミュニケーションは影響行為でしかありえない。
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